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圧縮空気の基礎知識

地表を覆う空気は大気圏まで存在しており、その荷重は1cm2当たり約9.807N{1kgf}です。言い換えると、地表1cm2の上に大気圏まで存在する断面積1cm2の細長い柱を考えると、その質量が約1kgになるということです。このことは又、地表の空気は0.1013MPa{1kgf/cm2}の圧力をもっていることになります。

気体は、その体積を収縮させることができ、収縮した気体は元に戻ろうとする力を蓄えています。
これが下図に示すように、単位面積当たりの圧力として「MPa:メガパスカル、旧単位ではkgf/cm2」で表されます。

ゲージ圧力と絶対圧力

日常、私たちが使用する圧力は、大気圧を零基準としたゲ-ジの目盛を読み、これをゲ-ジ圧といいます。このゲ-ジ圧に大気圧約0.1MPaをプラスしたものを絶対圧力といい、空気量の計算などに使います。

ゲージ圧力=絶対圧力-大気圧(0.1013MPa)

基本的な法則

圧力には基本的な法則がいくつかありますが、その中のボイルの法則を次に示します。

ボイルの法則:pV=一定(p:圧力、V:体積)

ノルマルリッタ(NL)について

例えば、 500NL/minとは、基準状態(圧力0.1013MPa、温度0℃、湿度0%)の空気が毎分500リッター流れるという意味です。
一方、コンプレッサの吐出空気量は、一般に標準吸い込み状態(圧力0.1013MPa、温度20℃、相対湿度65%)の空気量を表記しています。
両者は基準となる空気の状態が異なりますので、下記に示す方法で空気量の換算を行ってください。

■換算方法
空気圧機器のカタログや見積仕様書の使用空気量に基準状態(NL/min、Nm3/minなど)の指定があった場合、この値に係数1.079を乗じてコンプレッサの吐出し空気量(カタログ記載値)に換算します。

500NL/min×1.079=540L/min (コンプレッサ吐出空気量)

したがって、500NL/minの空気量を要求された場合は、カタログ値で540L/min以上のコンプレッサを選定する必要があります。

■ 540L/minからNL/minに換算するには
コンプレッサの吐出空気量(カタログ記載値)を基準状態の空気量(NL/min)に換算するには、係数0.92を乗じます。ここでは、コンプレッサの吐出空気量が540L/minのとき、これを基準状態の空気量(NL/min)に換算する例を示します。

540L/min×0.92=500NL/min(基準状態の空気量)

となります。カタログ記載の吐出空気量よりも約7%少なくなる点に注意が必要です。

圧縮空気の用途

圧縮空気は、駆動エネルギ-源の他、弾性体、遮蔽体や空気の保存・補給の一手段としていろいろな用途に利用されています。
大気中に存在する空気は、身近に利用出来る為、その利用範囲も広く、各種空気工具・削岩機・空気ハンマ・空気プレス・空気ブレ-キ・空気コンベア類、そしてスプレ-ガン等の空気圧利用機器に使われています。
これらを作動させたり、働きを良くしたりする為に、エアモ-タやエアシリンダ、各種制御弁、清浄機、減圧弁等いわゆる空気圧機器があります。近年は、ますます空気圧利用による自動化、省力化が強く要求されており、手軽に利用出来る圧縮空気は、その普及も著しく、かつ多様化の傾向にあります。

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