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オイルフリーレシプロコンプレッサの構造

オイルフリーレシプロコンプレッサとは

空気を圧縮する部屋の内部で油を使用しなければ、吐出される圧縮空気に油を含まないクリーンなものが得られます。それによって各種の食品関係、医療関係をはじめ、きれいな空気を必要とする分野にもコンプレッサの利用が広がっていきます。
オイルフリーコンプレッサは、吐出した空気中にオイルを含まない空気が得られ潤滑油の管理という日常の点検事項も軽減されるものです。
往復式のオイルフリーコンプレッサは、潤滑油を使用しない代わりにコンポジットピストン(複合樹脂ピストン)を使い、また圧縮洩れを最小限におさえるため、ピストンリング合い口を圧縮時、理論的に洩れない位置で固定する方法を採用しています。機種としては、給油式とほぼ同じ種類が商品化されています。給油式にありオイルフリー式がないのは、0.2・0.4kWのベルト駆動本体と一部のエンジン駆動形コンプレッサ及び高圧仕様(1.0MPa以上)のコンプレッサです。

コンプレッサ本体の構造(オイルフリータイプ)F07-10図

オイルフリーの場合、油膜によるシール効果が得られないのでオイル式に比べると圧縮空気の洩れは多くなります。構造上リングには、合い口があり洩れの要因となります。当社製品では、この洩れを防止するためピストン上昇の圧縮時に合い口がシリンダ面で密封される方向にピストンリングを固定する構造を採用することでシール効果を高めています。また当社製品では、5.5kW以上では、潤滑の難しい2段式コンプレッサの高圧側ピストンピンにグリス潤滑の補給機構を設け潤滑の安定化を図り長寿命を達成しています。

オイルフリーコンプレッサを使用する場合においても、吐出される圧縮空気が配管やエアホース等を通過する時に細かいゴミが入り込んだり、また圧縮空気が冷えるため水分が発生します。これらのゴミや水分を取り除き、清浄な圧縮空気を得る機器として空気清浄器や冷凍式エアドライア等があります。

オイルフリーコンプレッサ本体の構造

コンプレッサ本体の構造(オイルフリータイプ)F07-10図

部品説明

部品名 説明
(1) 吸込口セット 空気中のゴミ等を除去し、清浄な空気としてシリンダー内へ送り込みます。
消音器の役目もしています。
(2) 弁セット 吸込弁・吐出弁を設けています。
シリンダー内のピストンの移動によって開閉し圧縮空気を送り出します。
(3) ピストン シリンダー内を往復動し、空気を圧縮します。
シール等のため数本のピストンリングがはめてあります。
(4) シリンダー 圧縮室を形成します。
(5) 連接棒 クランク軸の回転運動をピストンの往復運動として伝えます。
(6) クランク軸 回転運動を往復運動に変えるためのものです。
(7) フライホイールプーリ 慣性力によって回転を滑らかにします。
モータからの回転をVベルトによって受けます。