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神戸大学の高度な研究を支える窒素ガス発生装置と静音コンプレッサ

神戸大学 正門
窒素発生装置 コスト削減 静音化 安定稼働 リスク回避

導入機種:NP-37CF-2N/SLP-37EFD

神戸大学大学院工学研究科・工学部 様

神戸大学工学部は、1921年創設の神戸高等工業学校を前身とし、2021年に創立100周年を迎えた歴史ある学部です。工学部の機械工学・電気電子工学・応用化学の各専攻では、日本のものづくりを支える教育・研究拠点として、時代に応じて技術革新と社会課題の解決に取り組んできました。長い伝統のもと常に新しい技術革新に挑戦をし続けている神戸大学にて、当社のコンプレッサを導入いただいた経緯を伺いました。

本事例のポイント

  • 研究施設で活躍する窒素ガス発生装置とスクロールコンプレッサ
  • 窒素ガス発生装置で管理負担軽減と高コストパフォーマンスの両立を実現
  • 静音・低振動により研究に集中できる環境に最適なスクロールコンプレッサ

微細振動を電力に変える超小型発電装置で広がる持続可能な未来

研究内容について教えてください

微弱な環境振動から発電する「超小型発電装置」を開発しています。この装置は、人が知覚できないほどの微弱な環境振動を利用して電気を生み出すことができます。これにより、周囲のエネルギーを活用した機器による自家発電が可能となり、電池交換が困難な場所やメンテナンスが難しいIoTデバイス、インフラ設備内に設置されたセンサーなどにも応用が期待されています。さらに、こうした周囲の振動など身近なエネルギーを使って電気をつくる技術は、使い捨て電池に頼らずにセンサー等を稼働できるため、環境負荷の低減にも貢献できます。欧州(EU)では、環境問題を背景に一次電池の段階的な撤廃が検討されており、その流れを受けて、本技術への期待がますます高まっています。
今後も、地球環境と共生できる科学技術の発展を目指し、持続可能で誰もが幸福に暮らせる社会の実現に貢献していきます。

准教授 本間 浩章 様
神戸大学大学院工学研究科・工学部 准教授 本間 浩章 様
神戸大学 クリーンルーム
クリーンルーム
神戸大学 超小型発電装置
超小型発電装置

管理負担軽減と高コストパフォーマンスの両立を実現

アネスト岩田のスクロールコンプレッサと窒素ガス発生装置を選んだ経緯を教えてください。

新しくクリーンルームを立ち上げるにあたり、研究・実験を行うためには「窒素ガス発生装置」と「オイルフリーコンプレッサ」の設備が必要になりました。同一メーカの機器を選定することで、メンテンナンスの手間やトラブル時の対応がスムーズになると考えました。メーカ選定にあたって、研究仲間や関係者にヒアリングを行ったところ、私の周りではアネスト岩田の製品が多く使われていることが分かりました。既に使用している方々からの評判も良かったことから、アネスト岩田のコンプレッサと窒素ガス発生装置を導入することで、今後の機器の管理が一本化できると考え、導入を決めました。

NP-37CF-2N、SLP-37EFD
(右から)NP-37CF-2N、SLP-37EFD

液体窒素タンクやガスボンベではなく、窒素ガス発生装置を選んだ理由を教えてください

「維持管理のしやすさ」を重視して、窒素ガス発生装置を選びました。大容量の液体窒素タンクを屋外に設置することは難しく、仮に建物内に小さいガスボンベを置いたとしても、頻繁に交換が必要になります。この交換作業は業者への依頼や現場での取扱い方法の習得が必要となり、多くの学生が入れ替わる共用設備では、そのたびに十分な教育を行うことは現実的ではありません。そうした管理上の手間や取扱いミスのリスクを減らすために、日常の運用がしやすい窒素ガス発生装置が最適だと判断し、導入を決定しました。

導入後の効果を教えてください

窒素ガス発生装置は、常に安定した高純度窒素を供給してくれるため、ボンベの交換や管理の手間がなくなり、とても助かっています。ちなみに、これは私たちの使い方の場合ですが、純度99%(2N仕様)で導入した装置でも、窒素ガスの使用量が少なかったため、99.9%(3N仕様)というさらに高い純度の窒素が供給されています。そのおかげで、これまで別途高純度ボンベを用意していた用途にも窒素ガス発生装置で十分に対応できており、予想外の効果に驚いています。また、窒素ガス発生装置とともに導入したスクロールコンプレッサは非常に静かで振動もほとんどなく、作業場の近くに置いてもまったく気になりません。そのため、みんなが研究に集中でき、この価格でこのクオリティは非常にコストパフォーマンスが高いと感じています。

新装置の導入がもたらす安定した研究環境とイノベーションへの期待

今後の取り組みについて教えてください

今回、新たな装置を導入したことにより、これまで以上に安定した研究環境が整いました。今後は、超小型発電装置の研究をさらに深め、その性能向上にいっそう力を入れてまいります。また、当センターの共用設備を利用される他分野の研究者の皆さまにも、この新しい設備を十分にご活用いただき、多彩な研究で素晴らしい成果が生まれることを心より願っております。今後も実用化や社会への普及を目指し、より多くの皆さまに興味を持っていただけるような魅力的な研究成果を届けられるよう努めてまいります。

お客様プロフィール

     
学校名 国立大学法人 神戸大学
所在地 兵庫県神戸市灘区六甲台町1-1
創立 1902年3月
URL https://www.kobe-u.ac.jp/ja/ 外部リンク

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