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部品の役割と不具合(スクリューコンプレッサ)

自主点検

1カ月および6カ月ごとの自主点検をお薦めします。

1カ月ごと

ネジ部の締め直しを実施してください。

  • コンプレッサが運転して振動すると、配管や継手のネジ部が緩むことがあります。

6カ月ごと

フィルタ、ファンの掃除を実施してください。

  • 吸込みフィルタが目詰まりすると空気を吸い込む効率が落ち、無駄な電力を消費します。
  • エアクーラーは高温の圧縮空気を冷却し、ドライヤの水分離性能を高める装置、オイルクーラーは高温になったオイルを冷却する装置です。どちらもファンに汚れが溜まると冷却機能が下がってしまいます。

定期メンテナンス

定期的にメンテナンスを実施することで、機械の長寿命化を計れます。一般的に予防保全は事後保全よりもメンテナンスにかかる費用を安く抑えられると言われています。
また、メンテナンス計画を明確にすることで計画的に予算を消化できる、突発の故障でダウンタイムによる損失を最小限に抑えることが可能になる、などのメリットがあります。

スクリューコンプレッサの定期整備は以下の期間で実施することを推奨します。

<参考>LRS-220BD定期点検整備基準表

交換基準
交換部品名 1年(7年)
4000hr
(28000hr)
2年(8年)
8000hr
(32000hr)
3年(9年)
12000hr
(36000hr)
4年(10年)
16000hr
(40000hr)
5年(11年)
20000hr
(44000hr)
6年(12年)
24000hr
(48000hr)
吸込フィルタエレメント(1年ごと)
セパレータエレメント(2年ごと)
オイルフィルタ(2年ごと)
スパイダ(3年ごと)
MPV(3年ごと)
電磁弁(3年ごと)
温調弁(3年ごと)
吸込閉鎖弁(3年ごと)
コンプレッサ(本体)ベアリング SPM測定(6年ごと)
LRオイル
圧力スイッチ(ファンコントロール用)(ドライヤ関連部品)
オートドレントラップ(ドライヤ関連部品)
その他部品(ドライヤ関連部品)
  • 交換基準は保証期間とは異なります。保証期間は1年間です。但し本体のみ2年間です。
  • 部品代の他に別途出張費と作業工賃がかかります。
  • 工賃には、出張費・産業廃棄物処理費用等の諸経費は含まれておりません。
  • 整備期間は年間の運転時間が4,000時間を基準としていますが、基準を上回る場合は基準時間に達した段階で整備を実施してください。
  • また周囲環境によって、点検整備を早める場合がございます。
  • ドライヤ一体型の場合、ドライヤ関連部品は適宜点検とメンテナンスが必要です。

スクリューコンプレッサで点検する部品の役割と不具合

吸込みフィルタエレメント

吸込みフィルタはコンプレッサの吸い込む空気のホコリを取り除き、圧縮機本体を保護する役割があります。
吸込みフィルタが目詰まりすると空気を吸い込みづらくなり、無駄な電力を消費します。また、圧縮機本体の温度や吐出空気温度が上昇する原因になります。

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セパレータエレメント

オイルセパレータタンク内にあり、オイルと空気を分離させます。遠心分離できなかったオイルを濾し取ります。
エレメントが目詰まりしたり劣化するとオイルの分離が十分に行われないので、オイルの含有量が増えて圧縮空気の品質が下がります。オイルの循環が正常に行われなくなり、オイルの消費量が増えます。

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オイルフィルタ

オイルをきれいに保ち、機械寿命を短くしないためのフィルタです。
オイルが劣化して汚れるとシール性や冷却性能が下がり、余計な電力を消費する、圧縮機本体温度や吐出空気温度が上昇して異常停止することになります。

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スパイダ

モータカップリングの中にある部品で、モータと圧縮機本体の軸の誤差を吸収します。モータの振動を効率的に吸収し、突発的な衝撃やトルクの変動を緩和します。
定期的に交換しないとモータの振動や突発的な衝撃を吸収することができず、圧縮機本体の故障原因になります。

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MPV(ミニマムプレッシャーバルブ)

圧縮機本体にオイルを注入するために、セパレータタンクに必要最低限の圧力を保つためのバルブ。
故障すると圧縮機本体にオイルを供給することができなくなり、圧縮機本体の故障原因になります。

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電磁弁

吸込み閉鎖弁を制御し、ロード・アンロード運転を実施するための部品です。
故障するとコンプレッサの制御ができなくなります。

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温調弁

オイルの中に水が混ざらないようにするために一定以上の温度で運転するためのオイルくーらのバイパス弁。
オイルに水が混ざるとオイルの劣化が早くなり、短期間で交換が必要になったり、シール性や冷却性能が下がり、余計な電力を消費する、圧縮機本体温度や吐出空気温度が上昇して異常停止することになります。

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吸込み閉鎖弁

コンプレッサを容量制御するために吸込み空気量を調整するバルブです。
吸込み閉鎖弁が故障するとロード・アンロード制御ができなくなります。

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コンプレッサ(本体)ベアリング

圧縮機本体を回転させるための軸受けです。
故障すると圧縮機本体が回転せず、空気を圧縮できなくなります。負荷のかかる部品なので、通常は運転を停止させてから分解し、交換する部品です。当社のスクリュコンプレッサはSPMを使ってベアリングの振動を測定します。異常振動の兆候が出るまで、交換時期を延命することが可能です。

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LRオイル

スクリュコンプレッサ専用のオイルです。シール性、冷却性や圧縮機本体の摩耗を考慮して製造しているオイルです。必ず純正品を使ってください。
オイルが劣化した状態で使用すると、冷却効率が下がって本体の温度異常や吐出温度異常の原因になります。また、シール性が下がって無駄な電力を消費することになります。

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ドライヤ一体型で点検する部品の役割と不具合

ファンコントロール用の圧力スイッチ

ドライヤの冷媒温度を一定に保つために、冷却ファンの作動を調節するスイッチです。
冷媒温度が高くなりすぎると熱交換の効率が低下し、低すぎると結露が発生してしまい、適切な除湿ができなくなります。二次側に水分を流出させる原因になります。

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オートドレントラップのフィルタ

オートドレントラップはドライヤで分離した水分をコンプレッサの外部に排出します。排出する際にトラップ自体に傷がつかないように保護するために、フィルタが入っています。
フィルタが詰まるとドレンが排出されず、二次側の空気に水が混ざります。

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その他、交換部品以外に点検する部品の役割と不具合

安全弁

オイルセパレータタンクの圧力が上がり過ぎないようにする部品です。設定圧力を超えると抜気します。
故障すると、オイルセパレータタンクの圧力が異常に高くなっても圧力が抜けず、非常に危険です。異常があれば交換します。

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冷却ファンモータ

オイルとエアを冷却する風を送るファンを回すモータです。故障するとオイル・エアの温度が上昇し、温度異常で停止します。

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コンプレッサモータ

圧縮機本体を動かすモータです。絶縁抵抗値を計ります。抵抗値が低すぎると漏電や短絡(ショート)する危険性があります。
モータベアリングは、SPMを使って振動を測定します。異常な振動があった場合に放置すると、モータ、および圧縮機本体の破損原因になります。

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圧縮機本体

SPMを使って異常振動が無いか診断します。

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エアクーラ

圧縮直後の高温になった圧縮空気を冷却するための熱交換器。ドライヤの水分離機能が悪くなる。
細かいフィンにホコリが溜まると熱交換できなくなり、二次側に水分を持ち出しやすくなる。

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オイルクーラ

高温になったオイルを冷却する装置。コンプレッサオイルは圧縮機本体に直接触れて熱交換する機能があり、オイルも高温になる。
細かいフィンにホコリが溜まると熱交換できなくなり、圧縮機本体を冷却できなくなる。圧縮機本体や吐出空気の温度異常を引き起こす原因になる。

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